TIN生成時の注意点

例えば、等高線のラインフィーチャーテーマからDEMを生成する場合、IDWKrigingなどによりいきなりDEMを生成する手法よりも先ずはTINを生成してその辺上に空間補間地点を儲け、それらの点を用いてDEMを生成する方法が効果的な場合があります。それは等高線と等高線の間の値を決めるときに、空間補間に用いる複数の点が、実は同じ等高線上の点から選ばれてしまうという問題があるからです。TINを生成してその各辺上で線形補間する方法ではそれが抑制されるという効果があります。しかしながら、この手法にも限界があります。下図は等高線からTINを生成したときのサンプルを示していますが、水色に塗られたTINは同じ等高線上の点から生成されてしまっています。このように等高線の尾根や谷では、その先端や谷奥の部分では、TINが同じ等高線から生成されてしまうため、この地域の空間補間の結果は平らな地形がこの部分に存在することとなってしまいます。TIN生成による空間補間の方法についても、このような問題が生じることを知っておく必要があります。

なお、このような問題を回避する一つの方法としては、平らな地形が非現実的であると分かっている場合には、その付近に補助点を儲けて適当な標高を示し、その点も含めてDEMを生成する方法が考えられます。この他、様々な方法が考えられます。