グリッド/演算

複数のグリッドテーマ間の数値演算を行い、その演算結果を新しいグリッドテーマに保存しプロジェクトに読み込みます。

 

操作手順(グリッドテーマ間の演算)

   メニュー[ツール][グリッド][演算...]を選びます。

   演算結果をセットする出力グリッドテーマの名前を入力します。

   出力するグリッドテーマの変数の型を選択します。倍精度実数Doubleまたは整数IntegerそしてByte型を選択できます。

   NoData値を指定します。

   現在のビューマネージャーに登録されているグリッドテーマ、拡張グリッドテーマ、時系列グリッドテーマの一覧が表示されます。テーマ名をダブルクリックすると、そのテーマ名が演算式の項目として⑦に追加表示されます。

   演算子を選択します。選択された演算子は⑦に追加表示されます。

   演算式が表示されます。

   <実行>ボタンを押すと新しくグリッドテーマが作成され、現在のビューマネジャーに登録されます。

 

注意

       ひとつの演算式内で指定する複数のグリッドテーマは、同じ範囲・セルサイズである必要があります。異なるグリッド間の演算を行う場合には、メニュー[ツール][グリッド][変換…]で予め、範囲・セルサイズを変換しておく必要があります。

       演算式中で参照されるグリッドセルの値がひとつでもNoData値の場合には、そのセルの計算結果はNoData値となります。

       演算式には論理式を含めることができます。論理式のサンプルを以下に示します。

論理式の例

結果

if([A]>[B])

テーマ[A]のセルの値が[B]のセルの値よりも大きいときは「1」、そうで無い場合は「0」となる。

if([A]>=3)

テーマ[A]のセルの値が「3」以上の場合は「1」、そうで無い場合は「0」となる。

If(([A]>[B]) and ([A]>=3))

テーマ[A]のセルの値が[B]のセルの値よりも大きく、且つ、テーマ[A]のセルの値が「3」以上の場合は「1」、そうで無い場合は「0」となる。

 

       演算式の記述方法を示します。(x,yはグリッドテーマ名です。数値の場合、[ ]は必要ありません。)

演算式

記述方法

 [x]**[y]

sqrt([x])

剰余

[x]%[y]

 

       演算式の中には周囲のセルの値やグリッドテーマ全体を集計した値を返す関数があります。これらはグリッドシステム関数と読んでいます。グリッドシステム関数とその概念図を以下に示します。

グリッドシステム関数

戻り値

T_Max([テーマ名])

テーマに含まれる全セルの最大値。

T_Min([テーマ名])

テーマに含まれる全セルの最小値。

T_Mean([テーマ名])

テーマに含まれる全セルの平均値。

T_Mode([テーマ名])

テーマに含まれる全セルの最頻値。

T_Median([テーマ名])

テーマに含まれる全セルの中央値(全ての値を大きいもの順に並べたときに、上位半数の順位に相当する値)。

AreaMax([テーマ名], n)

周囲nセルの範囲における最大値。

AreaMin([テーマ名], n)

周囲nセルの範囲における最低値。

AreaMean([テーマ名], n)

周囲nセルの範囲における平均値。

CellXlen([テーマ名])

X方向のセルサイズ。

CellYlen([テーマ名])

Y方向のセルサイズ。

Val([テーマ名], rowShift,colShift)

[テーマ名]で表されるテーマの、自身のアドレスから縦方向にrowShift分ずれた、また、横方向にcolShift分ずれたセルの値。